お酢の豆知識
人類400万年の歴史、その中で最も古くから使われている調味料が、塩とお酢だそうです。
酸味の強い果実の絞り汁から始まって、次第に本格的なお酢へと進化しました。古代エジプトの女王、あのクレオパトラも美貌を保つ為に酢を愛用したといわれます。
最近、お酒の中でも人気の赤ワインですが、「開栓して何日も放っといたら、何かすっぱくなっちゃった。」という経験はありませんか?
それはワインがお酢になりかけているのです。実は、お酢というのは元々お酒から造るもので、お酒なくしてお酢はできないのです。
お酒を造れるものなら何でもお酢も造れます。
葡萄やリンゴなどの果実は勿論、米、麦、コーン何でも可能です。
最近では、特に時流に乗った商品として、プルーン酢やザクロ酢まであるからびっくりです。
世界では、その国の風土によってそこで親しまれているお酒も様々です。だから国によって使われるお酢が違うのも当たり前なのです。
日本酒を飲む日本では「米酢」、ウィスキーを飲むイギリスでは「モルトビネガー」、フランスやイタリアでは「ワインビネガー」が主に使われます。
実は、お酢は私達が普段何気なく口にしている様々な食品に沢山使われています。
その代表は、ソースです。なんとソース重量の20%前後がお酢で出来ています。
この他マヨネーズやケチャップ、焼き肉のたれ等でもお酢は大活躍しています。
例を挙げればきりがない程です。
このような製品を造っているメーカーにお酢を納品する時は、ガソリンを運ぶような大型のタンクローリー車を使います。
北イタリアのモデナを中心としたごく限られ地方で造られる伝統的なお酢です。
最近でこそ、グルメの間では名高い存在となりましたが、つい20年程前までその名は殆ど知られていませんでした。なぜなら、当時までバルサミコはこの地方の貴族階級の占有物として身内でのみ使用され、売買される事はなかったからです。
製法 | 熟成10年以上のワインビネガー(アチュート)に、葡萄の果汁を半量になるまで煮詰めたものを加え、再度特殊な醗酵をさせて造ります。熟成には樫や栗の樽を用い、樽香を充分に載せる為に毎年別の樽へ詰め替えて行きます。 そして最低でも10年の熟成の後ようやくバルサミコとなります。 |
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ビンテージ/プライス | 20~30年物などは珍しくもありません。最も古いものになると300年物などという代物もあるそうです。当然ながら、こうした正統派のバルサミコは「香水より高い」といわれる程、極めて高価です。 |
色/味/香り | 最早お酢という存在を超え、葡萄の高貴なエッセンスといったものです。艶やかな暗褐色の液体で、その豊潤な香りと極めて緻密で深みのある味は、少々大袈裟な言い方をすれば芸術的ともいえましょう。 |
使い方 | 高級な料理の仕上げやデザートのケーキ等に、数滴たらして風味を添えるというのが本来の使い方だそうです。ただ、最近では安価な普及品が出回るようになり気兼ねなく使えるので、様々な料理に幅広く活用されるようになりました。 |
普及品 | 最近では、ちょっと食材に力を入れているお店なら何処でもバルサミコを見かけるようになりました。そして、そうした処で多く見かけるのは千円前後のものではないでしょうか。勿論それらもバルサミコには違いありません。 但し、伝統的なものとは製法が全く異なる大量生産品という事になります。 |
